夫婦の決断
息子が産まれてから、私たち家族は埼玉県・川口市で暮らしていました。
声が出ないことで日常生活に支障を感じるようになっても埼玉には身内がおらず、精神的な不安が大きくなっていきました。
そこで生活の拠点を大阪に移そうと思いましたが、主人の職場が東京だったこともあり幾度も夫婦会議をしました。
現在は、実家の家族のサポートを受けながら週末婚をしています。平日は実家の近くで息子と二人で生活し、金曜の夜に主人が東京から帰ってくるパターンです。
この生活スタイルは簡単に出た答えではありませんでした。
「進行性の難病」この言葉に混乱し、動揺し、物事を冷静に考えることがでない情緒不安定な状態で、今後のことについて話し合っても涙が出るばかりで、 何がベストな選択なのかが見えませんでした。
しかし、主人の考えは一貫して「自分は東京で今の仕事を続けたい!」でした。
この言葉を聞いたとき、正直「なんて冷たい人だろう」と胸が痛みました。しかも、その言葉に反論したくても声がでないので二重の悲しみを感じていました。
何度話し合っても主人の気持ちは変わることはありませんでした。何度目かの話し合いが終わったとき、私は何とも言えないスッキリした気持ちになっていました。
うまく表現できませんが、「ここまで自分の仕事にプライドを持って働けるってすごいことだし(いい意味で)、この状況で自分の信念を貫き通す心の強さ」を感じました。
主人のブレない一貫した態度が、私にも腹をくくって大阪でやっていこうと思わせてくれました。
大阪での週末婚が始まって半年、今では病気を克服した時の『帰る場所』ができたと思っています。
実家にいたとき、息子はよく「お家に帰りたい」と泣いていましたが、今では金曜日になると「今日、パパ帰って来んねんなぁ!」と言ってくれます!(^^)!
日曜の夜は大変ですが・・・
何が正しい選択なのかはわかりません。でも、私たちにはこれがベストな選択だったと思っています。
今の生活を周りで支えてくれる全ての人に心から感謝します。
本当にありがとうございます。
皆様にとっての「幸せ」って何ですか?
息子を寝かしつけるとき、ベッドで横になってしばらく話をします。
保育所での出来事や明日のこと・・・
そして私が「ママはコウちゃんがいたら楽しい!」と言えば息子も同じように「コウちゃんもママがいたら楽しい!」と返してくれます。
「ママはコウちゃんが大事、大事」と言えば「コウちゃんもママが大事、大事」、「コウちゃんはママの宝物」など、いろいろなバージョンで毎日繰り返しています。
ある日「ママはコウちゃんがいたら幸せ!」と言うと「コウちゃんもママがいたら幸せ!」と言い返してくれました。
それがとても嬉しくて泣きそうになっていると、絶妙のタイミング(大阪的に完璧な間)で
「ママ、幸せってなぁ~にぃ~?」
と聞いてきたので大爆笑しました。 /(^O^)
私は、そんな何でもない会話ができる日々にとても「幸せ」を感じています。
皆様の「幸せ」って何ですか?
メッセージSONG
病名を告げられて半年以上が過ぎたある日、槇原敬之さんがNEWアルバムを発売するということで歌番組に出ていました。アルバムは「不安の中に手を突っ込んで」というタイトルでした。
私は手を突っ込んでみたくなったのかはわかりませんが、翌日にはそのアルバムを購入していました。普段から槇原敬之さんを聞いていたわけではなかったのになぜか買っていました。
アルバムを全曲聴いて、衝動的にアルバムを購入した理由が少しわかりました。
そこには今の私に大切なメッセージがありました。
・夜空にピース
・ムゲンノカナタヘ
~To infinity and deyond~
同じ歌詞でも聴く人のおもいによって感じ方も変わってくると思いますが、この二曲には私に「人としてこうありたい」「自分の未来を強く思い描いて生きよう」と思わせてくれる力強い歌詞と、とても優しいメロディーがありました。
良かったら聴いてみてください。
みなさんも元気が出る曲があったら教えてくださいね。